チャップリンからの贈りもの

チャップリンの映画をそれほど観てないけれど、あまり関係なく観れた気がします。遺体を棺のまま誘拐しちゃうシーンがちょっと長い気がしたけど^^;　誘拐犯？の２人が悪人じゃなく、家族想いで友達想いなのが素敵。でも悪いことは悪いんですけどね。チャップリンの映画や人柄を考慮して至るクライマックスには、驚きとともに温かさを感じました。これが実話を基にしてるというのもびっくりです。

タイトルから最悪最低にはならないことは理解できるので安心して観れた作品。音楽の乗せ方が昔の映画のようでよかった。サーカスの女性に惚れてくどくシーンがすき。ぐるぐるカメラがまわって、本人もまわってよかった。スローな動きでの喧嘩シーンもいいカットだったな。婦人が優しくて嬉しい限り。

この曲ライムライトでしたっけ？チャップリンの映画は使われている音楽もいいんですよね。本作でも要所要所で効いています。もう少しコメディ的要素が多いかと思いきや、主人公が様々な問題を抱えていて意外とシリアスだったのでびっくりしました。事前にチャップリンの映画を観て予習するのもいいですが、ロバート・ダウニーJr.の『チャーリィ』を観て置くのも薦めです。やはりチャップリンの人となりを知っていた方がより入り込めるような気がします。サーカスの道化師と言う職業も何処かチャップリンに通ずる物があり上手く出来ていますね。

チャップリン作品を把握できていなかったから、この映画の１番の楽しみ方を体験できなかったのは残念。そこは再挑戦したい気がするんだけど、それでもこの映画の終わり方を良きものとして捉えられる自信はない。人生というか日々の生活を送る重さを醸し出しつつも、暗すぎないようにオフビートな笑いと可愛らしい画作りでとてもイイバランスをとって物語が進行していただけに、最後の駆け足というか、そこに至るまでの頑張りに比べれば雑すぎる俗に言う"どんでん返し"（印象的にはズル！！）はスッキリしなくて認めたくないなぁ。。。

バカな二人だけど、ほっこりしました。

曲がいい。刺激的な映画ばっか見ていたので久しぶりにほんわかした映画を見られてよかった。エンドロールが終わった後も、ひと騒動？あるので最後まで席を立たずに！

２０１５年８月６日／シネスイッチ銀座２