陽だまりハウスでマラソンを

映画館にて。そうだそうだ！

ほのぼのハートフルコメディを期待して観に行くとショックを受ける。シビアで、重い映画だった。音楽の使い方が独特。主人公のカムバックをキリストの復活になぞらえる演出はちょっとやり過ぎのような気もしたが、感動的だった。不覚にも涙した。

奥様のやる気があるのに出来ていた事ができなくなってしまう様子が痛々しかった。ホーム課題への憤慨の仕方が好き。出場を決めて、受付に行った時の、過去と今の並びが良かった。悪者とお婆様のカップル成立具合がまた素敵。

新宿武蔵野館

自分の手を煩わせたくはないが、死んでもほしくないので施設へ送る。なんで自分勝手な人が多いのか。多少リスクがあっても本人の好きなように生きさせてやれよ！ただ生きてるだけの人生が本人にとって本当にいいのか。

お爺さんがフルマラソンに挑戦するのをお年寄の友人達が応援するほのぼのコメディかと勘違いして見ていたら、切なくて胸が張り裂けそうなシーンがたくさんあってつらかった。しかしラストは感動。泣きすぎて腹筋崩壊するかと思った。涙で頬がカピカピ。主演の俳優さんの演技が見事で引き込まれた。洋画を観る度、外国人の愛の伝え方が本当に素敵でいつもうっとりする。

介護が必要になった老夫婦が介護施設に入所。ところが昔マラソン選手だったおじいさんは生活になじめず、ひとりでマラソンを始める。目標はベルリンマラソン完走。ドラマチックな話はかまわないんだけど、施設悪く描きすぎ…後半立ち位置が変わるキャラもいるけど、なんか話の都合でって感が否めないのが残念。あまり気にしないで軽く楽しむにはよい映画です。

劇場

２０１５年３月時２６日／ヒューマントラストシネマ有楽町／シアター１ ☆☆☆★★

若輩者の私にはまだまだわかってないことだらけなのだろう。だから共感するのは難しいけど、感動したし、あんな夫婦になりたい、と強く思った。

老いは死に近づくことだ。どんなに健康でもやってくる。だが老いることは時間の経過であり、新しい命が生まれてくるということでもある。ちんけな言い方だけどすごく"感動"した！