恐怖分子 デジタルリマスター版 [DVD]

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wowowの「エドワード・ヤンの想い出」という特集でみた。ちょっと散漫にみたので、それでなくても分かりにくいのによけいに分からなかった。映画のテンポ、タッチは好きな部類の作品。イーフェンが書いた小説が、村上春樹の小説みたいだと思ったこと、シューアンのモンタージュの大きな写真が風に揺れるシーンが印象的だったこと、それくらいの印象しか残らなかった。機会があったらもう一回見直すことにしよう。
サイコサスペンスと思ったら昔のATGのようで、作品自体も80年代ですね。取っ付きは悪かったけどラストは面白かった。あまり説明もなくわかりにくいところもありますが、ハッとするシーンもある。
エドワードヤン監督です。なんとなく纏まったような、纏まっていないような。しかしなんか好き。しばらくしてまた観たくなりそう。
まず目に付いたのは、固定的なカメラワークと薄暗いライティング。散乱した部屋や台詞の少ない映像は、言いしれない閉塞感を感じさせる。ラストの人殺しの場面は、小説が現実になったと見せかけて、妄想か夢だったことを匂わせる。映像ならではの工夫で解釈の幅を持たせている。あえて言うなら是枝作品のようなリアリズムがあるが、代償として緩慢さがあることも否めない。でも割とストーリーもしっかりしてると思う。この映画が、ほんの少し前までVHS版しか無かったとは。
観終わった直後は、思ったほど個々の物語が絡み合わなかったななどと思っていたが、時間がたつにつれ、これはすごくよくできているのではと思い直した。じわじわと沁みてきます。友人の警官が佐野らーめんの人に似ていたな。
面白かった。台湾を舞台に都市に生きる男女ペアの群像劇。静かに淡々と事態が各個で起こり、そこには夫婦の倦怠から向こう見ずで退屈な若者の日常などの都会的な風景な見え隠れしており、そこに落ち着いた色合いの画面構成が何とも無機質な都会を演出していて良かったです。ただし、少し展開が緩慢であるのと、終盤に状況が結実するまでが長すぎたように思います。けれども、ラスト辺りの旦那の執念が織り成す幻想場面が何とも格好良く、全体的に淡い印象だった物語にキリッとした格好良さを演出していました。
自宅で'86年の香港・台湾合作を、デジタル・リマスター版にて鑑賞。三組のカップルの運命が複雑に交錯し、不幸が産まれる物語。黒バックのスタッフロールから始まり、全編に亘り独特のリズムが展開を支配し、BGMが殆ど無い。登場人物を突き放した様な引きの映像が多く、電話のシーンが多い。個々のエピソードが積み重なり、三段論法の如くエピローグに集約されて行くが、本筋や主人公を絞り難く、誰目線で観るかによって印象が変わりえる。チロチロと舐める様に愉しむ古酒の様にじっくりと時間を掛け、鑑賞したい一作。60/100点。
終わりにぐっときた。好き。
全くわからなかった。こういうのが苦手だとわかった。見る方が頭を使うのもほどほどにしてくれないと、飽きるのよ、私は。どうなるんだろう、くらいならまだしも、何が起きているのかすら全くわからない。一回では無理、という人もいたが、そう何回も同じ映画観るって時間の無駄では。1980年代なつかしーな、程度にしか思えなかった…。
それぞれが透明な膜に覆われていて、心を通わすことができないまま窒息してゆく。私も彼らの虚ろな孤独に侵食されるような気分を味わった。台湾の町並みは日本のそれと似ていながら少しずつ何かが違っている。あのガスタンクの夕景を見て、知らない土地で迷子になったときのどうしようもないこわさを思い出した。テーマ曲「Smoke Gets In Your Eyes」も絶妙な選択。監督は見る者の心をはぐらかすのが上手だ。
張り詰めた緊張感が一気に迸る圧倒的なカタルシスが壮絶だ。登場人物それぞれの抱える孤独が混ざり合いながらも溶解せずに、グツグツとマグマの様に沸点までエネルギーを溜めていく様が恐ろしい。少しずつ狂気に振れていく人間関係の振り子が、恐怖すら感じさせる様なタイトでエッジの効いた映像と共に強烈に印象に残る。その時代を描いた秀作は、時を経ても常に今を描き得るという好例だ。
★★★★★期待しすぎた感を差し引いても★5個という。風も光も鋭くはないのに強く鮮明で、静寂のシーンの輪郭を補填していると思う。無音と轟音が錯綜する、絵画のような映画。なぜこういう映画が永いこと眠っているのだろう?
黒沢清ときたのたけしだった
86年。何だこれは……!! カメラマンの青年、医学技師の夫、その妻の小説家、不良少女。彼らが偶然、あるいは必然的に触れ合い絡み合い、すれ違い勘違いしで織り上げていくひとつの紋様がこの映画だ。皆それぞれに別の、ある種の孤独を抱えていて、他と触れ合ってもそれが解消されることは全くなく、むしろ不幸が増幅される。実に恐ろしい。説明をギリギリまで削り、緊張感で抑制されながらも美しく雄弁な映像と静かな演技のみで語られる、都会の中で孤島のようにぽつねんとした人間たちの佇まい。いやぁ、すごい映画でした………
9 ぶちまけられるフィルム女後ろ姿音楽止まる振り返る揺れるカーテン 柿みたいな色の電話
汚れたガラス板を挟んだかのように、すれ違う人々の顔は不鮮明だ。やがて街の騒音が掻き消されてゆく。まるで自分だけが世界の秘密を抱えているかのように、夜道に響く自分の足音さえも何かの符牒のように思われる。映画にはそうさせる力があり、とりわけ本作のような傑作はそうだ。『恐怖分子』に言葉は必要ないのであり、静かな、けれども不穏な都市の片隅、それを生きる孤独な人々の姿態が世界を代弁している。本作の鍵が書けなくなった小説家の小説(=言葉)であるのは、皮肉と言う他ない。
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恐怖分子 デジタルリマスター版を観たいと思ったみんな最新10件(14)

07/14:Kouki Asano
10/09:ユキ
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