無言歌(むごんか) [DVD]

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ろくでもない思想が跋扈する重苦しい内容だが、見渡す限り地平線の環境だと、不思議と悲劇を超えた大らかさを感じさせる。穏やかな地獄。
70年前後、海の向こうから聞こえてくる文化大革命の息吹を青年時代に感じていた。そのもたらした悲劇については、映画では『小さな中国のお針子』鑑賞時に痛感した。しかしながら、この映画に描き出された世界は、そのようなものをはるかに超え、悲惨で惨憺たるものだ。いやはや、言葉をなくしてしまう。
すさまじすぎて心が荒涼とした。山の稜線すらほとんど見えない地平線、乾いた風とざらつく砂の応酬。そんな最悪の衣食住の環境下での強制労働。毛沢東の政権下で起きた激しい弾圧の歴史。限られた場所だったと思うが、おそらくロケも過酷だったはず。出演者はほぼ男ばかり、音楽すら鳴らない映画。なんと描写力の高い監督なのだろう。観ているこちらの口の奥にまで、砂のジャリジャリした感触が入ってきた。
絶望してる余裕もないほど非人間的な環境を産み落とす体制批判の一例として、『イワン・デニーソヴィチの一日』があるけど、何事もなく一日を終えられたことに対するマジ感謝みたいな、ある種の普遍的情動に想像を絶する過酷な環境から訴えかけられるという異化効果に対し、こちらはもう、神の法に裁かれる日も近い、としかいいようがない。絶望しないで済むなら絶望するほどではなかったんだろうと、いつも思うのだけど、誰が一縷の望みに縋ってゲロを食うというのか。感謝なんかウンコ召し上がれって感じだ。
かつて町田町蔵大先生が『メシ喰うな』という歌をうたっていたけど、「自身の存在に耐えられないからってメシばっか食ってんじゃねぇ!」という彼なりの説教をまじめに適用すれば、収容された右派の人々には自身の存在を確認する自由すら与えられていないわけです。メシってお腹を満たすだけじゃないんだね。『ニーチェの馬』のジャガイモ、『ペニーズビデオ』の冷凍食品、『ガンモ』のスパゲッティ……。メシマズ映画には個人的に当たりが多い。メシウマ映画はジブリに任せておけばいいのだよ
収容所を舞台にしてるのだから厳しい労働を中心に描くのかなと思ってたが、囚人たちの食料事情ばかりを描いていて面白いと思った。囚人たちは死んだ者より一日一日を生きぬくために食料に執心する。他人のゲロまで食うシーンを撮っただけでもうこの映画は傑作になるのを約束されたようなものだ。
堪りませんな(ー ー;)、食に対する嫌悪感… CG VFXではないけれどある意味、特撮はどう撮ったんだろう?でも、考えたくないな。
見ていて無言になります。
見渡す限り続く荒涼とした大地の如く生産性のない政治弾圧。その結果としての悲劇からの大陸的な過剰な感情表現はいささか受付けないものの、これはこれで必要な作品なのでしょう。ちょっと長く感じた。
zan
次々とヒトがモノになっていく。感情もなく運び出される。死体となっても荒らされるのだから、安らかな眠りはそこにない。飢えによってもたらされる狂気。想像できない域である。
★★☆☆☆
一生忘れられん映画になってしもた………
見ているこちらが無言になるよ…。政治的な混沌を原因とした弾圧がここまでとは。これでも実話の一部だというんだから想像を絶する。ただ生きていくことさえ難しいなんて…。
その発想はなかった>他人の吐瀉物を食う
夫の手紙を受け取り、夫に会いにきた妻。亡き夫を探し出す妻の愛の執念に誰もが真実を告げられない。誰もが諦めてしまう中で彼女だけが諦めきれなかった姿が叫びとなって人間性を取り戻させる。そこで暴かれる死体の秘密。
観たのは「三姉妹」
成程確かに、あの地平線はジョン・フォードの言いつけどおりだった。夫を亡くした奥さんが外に出て荒野へと歩いていく長回しは、ちょっと自分の持つ「荒野」という言葉へのイメージを刷新させられたし、触れるんじゃないかというくらいはっきりと光の帯が入って来る室内の撮り方も面白かった。外が暴力的に明るくて、室内がああなっているというのもフォードっぽいのかな。
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