暗殺の森 [DVD]

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7点。ベルナルド・ベルトルッチの初期の名作との誉れ高い一本。アサシンというものは洋の東西を問わず一瞬の隙すら与えない切れ者というイメージが強い中、この主人公にはむしろ親近感が沸いてしまう(笑)ほどに優柔不断で周囲に流されっぱなし。結果何もできないが故に訪れるクライマックスの森のシーンの痛々しさと言ったらもう...自分も殺し屋任命されたらきっとあんなだっただろう。正直ストーリーにはあまり寄り添えなかったが、一方でどの場面もが絵画的な美しさを伴った光と影そして色遣いの演出にはただひたすらに圧倒され続けた。
tzr
ファシズムよくわからんと身構えてしまいましたが、メインテーマは原題にもなっている体制順応主義で身につまされました。絵画的な映像表現がとにかく美しい...。ドミニク・サンダも小悪魔的な魅力がばりばりで、あら^〜な描写もありましたがこんな女性になりたいと思ったものです
思索と映像が濃密に絡み合う傑作。プラトンの洞窟の比喩について語り合う主人公と教授のシーンにおける、議論と重なり合う光と影の表現の巧みさには舌を巻く。それ以外も全編通して色彩表現がそれ単体でひとつの主題を提示するかのように、単色が画面全体を埋め尽くすカメラワークに圧倒される。ファシストであることを求めることの凡庸さをこれ以上なく暴き立てるが、それは同時に「正常」であろうとする者すべての凡庸さの鏡でもある。きっと単色に塗り潰さてしまう色彩というのも同調主義者のメタファーなのだろう。何度も見るべき映像作品。
ぶつ切りで見てしまい、失敗。歴史モノというより 主人公のモノローグみたいな話ですね。共感はできないけど、映像の雰囲気がいいです。
2回目。ひたすら映像美を堪能できてよかった。
やや理解しきれていないと思う。でも映像はすごく綺麗で、満足したー。
@横浜ジャック&ベティ。哲学的…ですかね?正直よくわからない。しかし、不安を煽るようなカメラワーク、普通でありたいはずの主人公の歪みや狂気に怖さを感じました。よくわかんないなりに、女の人のエロ美しさやドレスのかわいさ(ノーブラ!)、部屋の調度品の雑多なのにセンスのいい感じ…にぐっときました。笑っていいのかわからない微妙なハズシ加減も必見です。
マルチェロは「普通」になりたがってたけど、終盤にかけて意志の弱さを露呈し続ける様は凡庸そのもの。ただ性への意識に人生を振り回される姿は哀れにも思える。ストラーロの映像が鮮やかで美しい。教授と部屋で語るシーンの光は見事。
原題は「同調者」。ムソリーニが失脚してもファシスト党が議会を占有していたから即敗戦にはならなかった。主人公は反ファシストの恩師の教授暗殺計画を命じられるが恩師の若妻に心惹かれなかなか実行しない。遂に暗殺を行うが妻を見殺しにする。敗戦したらかつての同志を「ここにファシストがいるぞ!」と裏切る。結局ファシストはこんなアーレントが言う「平凡な悪人」なのだ。周りに同調追従するだけの空っぽな人間。それは「ラストエンペラー」の溥儀と同じ。V・ストラーロのカメラが美しい。青い外と暖色の室内。ほとんどモノクロの森。
子供の頃に同性愛を強要されそうになり、相手を殺した男がファシストになり、恩人の暗殺の任務を受ける映画。話が難解なので、上手く理解はできてない。過去の出来事の為、普通を望み少数者になる事を拒む。至る所で出てくる黒と白のコントラストが印象的。
光と影を意識した美しい画面に惚れ惚れ。洞窟の比喩について教授と話すシーンや揺れる釣るしランプのそばで会話するシーンなど、自然光や人工灯をうまく使って場面を盛り上げているなあと。それにしても、支えを失った主人公はこれから先どう生きてゆくのだろうか。そしてイタロはどうなったのか…。
難しい。画の構図と色彩に相当凝ってるのは分かる。普通の人間になりたい、と言っていた主人公だけれども、どうしても元から普通の人間に見えてしまう。過去の事件が自分は普通でない、という感覚をもたらしていたとしても、実際の所はあの事件に見合うような普通ではない人間になりたかったからではないか。時間軸をズラしているのは、あの森での出来事が起きる1日が彼にとってのターニングポイントだったから?それでも結局変われなかったという…
第七芸術劇場にて鑑賞。
殿方が己の信条に駆り立てられて勝手に苦悩したり、そんな状況に酔っ払ってる様子というのは、“男の世界”が理解できない者からすると実に滑稽で愚かしく見えてしまう時もある。いやほんと主人公がちょっと見てらんないくらいのどクズ。けど場面ひとつひとつは実に綺麗で嵌ってます。頭弱い系甘えん坊なイタリア人新妻と、ミステリアスで賢いフランス人元カノ、どっちも正反対にエロ可愛くて、そりゃ正常な判断を失うよな、とも思う。
新宿武蔵野館にて鑑賞。こんなにも若々しいとは思わなかった!という驚き。凝った撮影を追いかけるのに目を奪われていると、これどういう話なんだ?ってなるけど、結局イデオロギーに馴染みきれなかった小市民(でもハンサム)の悲哀を描いてる、という割とシンプルな話。主人公マルチェロは卑怯で、保身的な人間なんだけど、それって大多数の人がそうだよね。そんな人間をトランティニャンがニヒルに演じてるのがなんだかコミカル。ちょいちょい吹き出しそうになるギャグもあって、見返すたびに別の面白さが発見できそう。
印象メモ。画面がドアや光で二分割されるシーン、肩幅とヒップの幅が広くてパンツスタイルがセクシーだったこと、トランティニヤンの憂いのある優男ぶり、フェリーニ的というのかわからないけれど舞台装置のような精神病院、中華料理店のちぐはぐさ(ドレスを着て行く店には見えなかった)、、盲目の友人達はトランティニヤンも同じようなものだってことなんだろうか。
新宿武蔵野館にて。
邦題に騙された感。ダンスシーン美しい。能天気で無邪気な夫人の方が、夫を愛するという一貫した姿勢で凛々しかった。過去と現在の間でがんじがらめになる主人公は、ラストで「昨日まではムッソリーニを賞賛していた」市民たちの1人になる。イタロかわいそうだよ〜〜
Y
★★★★☆ベルトリッチの作品で一番好き。スタイリッシュな映像。精神病院、教会、内務省などの美しい建物、アンナの衣装、パリへ行く途中の列車のシーン、ゴダールのような撮り方で撮った歩くシーン。「正常になりたい」
ファシズムに染まった白と黒のイタリアに対比される鮮やかで人間的なパリ。映像を通して描き出されるファシストになり切れない主人公の心情が絶妙な加減で迫ってくる。特にラストシーン、崩壊したファシズムと孤独になり、トラウマの不存在によって突き放された主人公の顔を照らす火は、彼の魂をも焼き尽くし、骨すらも残すことはないだろう。
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