ヤンヤン 夏の想い出 [DVD]

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2000年。原題は『1、それから2』。特別なことは何も語らないし何もしていないよ、と言いたげな顔つきで、信じられないほど深く、高く、すごいことをしていて、それが170分、ずっと続く。傑作とか名作とか、そのような簡単な褒め言葉を使えないまま、ただ作品の前に立ちすくむしかない。これが映画だ。
2000年公開。カンヌ国際映画祭監督賞受賞。約3時間の大作だが、長たらしさを全く感じさせない、見事な群像劇に仕上がっている。祖母の昏睡から、ドミノが倒れるように続々と中流階級のある家族の一人ひとりが孤独や不条理に苛まれはじめる。初恋の人に再会し、会社の命運をかけた商談が突然反故にされる父、新興宗教?に身を委ねる母、祖母の昏睡から自分を責め続け、親友との三角関係に悩む長女、淡い恋心を抱く長男。結婚祝いを前の恋人に邪魔される叔父夫妻。イッセー尾形の役柄が感動的。名作の製作に寄与できることは、大変名誉なことだ。
恐怖分子で完全に魅せられてしまったエドワードヤン監督の作品。 タイトルだけ観ると"ぼくのなつやすみ"的な子供向けの映画に感じますが、全然そんなことはなく、子供にはかなりヘビーな内容だと思う…笑 各登場人物のあらゆるエピソードをみっちり詰め込んで、これうまくまとめることできるのかって見始めた時は思ったけど、うまく収束させてました。 3時間近い結構長い映画なのですが、テンポよくストーリーが進むので中弛みせず鑑賞することができました。 イッセー尾形が良い味出してるんだよなー…
イッセー尾形とか、浅い哲学風味とか、つらい部分も結構あるのに、ちゅーか話的にはほとんど好きじゃないのに、のに。なんか知らんが、めっちゃよかった。困った。でもほんとは別に困ってなかった。さらっと凄いことをやってのけてるのじゃないのか。
173分という長めの尺を存分に使って、各登場人物の機微がとても丹念に描かれていた。人と相対する時には見えない「人間の後ろ側」に想いを馳せる。一貫性はなくとも、それは複雑なのではなく、複雑に見えるだけ。
次のシーンの音声が先行したり、前のシーンの台詞が残響する演出。超音波検査をしている様子にオオタのプレゼン「それはまず命の萌芽から出発し…」が被さる。後者の例はNJと同僚の会話、メシ屋から車中へ、音声を潤滑油にテンポよく繋がれる。一番成功しているのは、かつての恋人と日本で逢引しているNJと、台北で初デートするティンティンがクロスカッティングされるところ。NJの声「踏切が開くのを待ちながら、握った手の汗を心配したっけ」が、手をつなぐ若い二人の姿に重なる。ここは映画のハイライトでもある。
ガラスの透過と反射の特性を用い二つの場所を一つのフレームに収める術が目立つ。それでも自分の後頭部は見えない。対して父と娘と息子の恋の道行はカットバックで重なる。ヤンヤンの恋はスクリーンプロセスの雷雲から始まり雨に降られる姉に引き継がれる。恋の終りにも水。父の彷徨。母の山籠り。ヤンヤンの入水。姉の眠り。家族に訪れる疑似臨死体験。二つの場所とはこの世とあの世の境界線かもしれない。
幾度となく繰り返される窓ガラス越しの構図。縦の構図で狭く切り取られた部屋の向こうの様子。分かり切っているが思い通りにならない現実、見えていたようで全然見えていないこと。少年がお調子者の叔父に、後ろ姿を写した写真を渡す時の一言は、警句のようにすら響く。「だって自分じゃ見れないでしょ?」
《図書館》(^O^)結婚式から始まってお葬式で終わるひとつの家族の物語でした。静かにゆっくり進む家族それぞれのドラマにじわじわと魅せられました。「自分じゃ後ろ姿見えないでしょ」とヤンヤンが撮った皆の後ろ姿の写真と繋がるラストの祖母への作文にウルッときてしまいました。良い作品です。
ジワジワと心に沁みた。生き生きとしていて、瑞々しく繊細。家族それぞれにドラマがあって、それでも家族なんだな。
9.25/10…人生は望んだようにならない。それどころか、あちらこちらから甲斐性の無い出来事が顔を出して、心がクサりそうになる。実際クサる。ああしかし、それでもまた、甲斐性無く生きてみよう…月並みな意見になってまうが、173分の尺が全く苦にならない所かもっと長くても構わない。シビアな状況下にも脈々と存在する、血が互いに通い合うような瞬間がたまらなく心地良い(的を射た説明ではないな、自分で書いてても…)。何処に着くにしても、とにかく最後までこの家族を見ていたい念を一貫して喚起させてくれる。いい映画だったぜ。
ヤンヤンの父親と元恋人との関係、 ヤンヤンの叔父(できちゃった婚で新婚)と 本来結婚するはずだった?仕事のパートナー兼元恋人との関係、 ヤンヤンの姉とその友人の恋人との関係 といった微妙な立ち位置での男女関係を多層的に扱っているのが面白いです。
圧倒された…こんなに凄い映画だったとは。本当に感動する映画はインクのように胸の真ん中から時間をかけて全身にジワ〜っと染みていく。「人生をどう生きていいかわからない、辛くて悲しい事だらけでなんの為に生きてるのかわからない」と最近毎日思っていた。そんな気持ちに静かにそっと寄り添ってくれた映画だった。クライマックスの夫婦の会話、クライマックスという盛り上がりでは決してないのだけど胸を揺さぶられる。こんなに上品に美しく人の心の動きや風景を描けるなんて。
結構長い映画なのですがすらすら見れます。内容が充実している丁寧な映画。
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