シェイプ・オブ・ウォーター オリジナル無修正版 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray] - isbn479480542Xさんの感想

[03/31] isbn479480542X
'18 劇場で。【バレ】綺麗にまとまってた。『サムソンとデリラ』の活用は意外だし、凄かった。教養ネタ・頭の良さも度が過ぎるとこんな域に。▼ただ、求めてた異形との恋愛・同棲描写じゃない。▽部屋中を水で満たしつつの情事で、半魚人の昂りとは反対に、ヒトの女が酸欠で死にそうになるとか。魚と人とで適温がちがい、気まずくなるとか。半魚人臭さに他人から鼻をつままれるとか…を求めてた。▽作り手の考え不足でなくヒネった結果で、この方向は米国の見本に振られていた。○妻の口を抑え、自分は痛みをこらえる情事とか。臭がられるとか。 ★​
シェイプ・オブ・ウォーター オリジナル無修正版 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray]

ナイスした鑑賞家さん

コメント(全46件)

[04/01 00:53] isbn479480542X
▼ストリックランドの撃ち方が面白かったとか。(逃げる車を撃つシーンでは両手撃ちだけど、以後は片手撃ちとか)
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■『大アマゾンの半魚人』と比べて■
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▼『大アマゾンの半魚人』からコレにになった……というのは言われなきゃわからないくらい大きな改変で、殺害派と保護派で対立するのはおなじなのだが、『大アマ~』がけっきょく保護派も殺害に回るのに対して、『シェイプ~』は対立がきちんとしていて殺害派は死ぬまで殺害派だし保護派は死ぬまで保護派である。また殺害派は、『大アマ~』では粗暴さが問題視される無頼の若者学者とされていたが、『シェイプ~』では軍属で"(強い)アメリカ"の見本とされている。
[04/03 17:39] isbn479480542X
▼距離感の演出や水の演出は、『大アマ~』の3D演出もあいまった異様な距離感、光が幕じみた目に痛い 空間描写はまったくない。
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▼怪獣描写は、『大アマ~』は小規模な災害だった。〇テントを揺らし複数人を殺したり、船も壊す勢いで揺らしたり、大木を倒して川をふさいだりする。▽『シェイプ~』の半魚人は、非常にやさしい。〇敵意を向けた生物にたいして、正当~過剰防衛するくらいで(最後をのぞけば、指を食いちぎるくらい)。猫を一匹殺したことをのぞくと、引くような暴力というのはしてないし、これに関しても猫が威嚇してきたのを受けてのものだから、手酷いしっぺ返しというようなところだ。
[04/04 10:47] isbn479480542X
■怪獣というか■
[04/04 10:47] isbn479480542X
『シェイプ~』の半魚人は見た目と呼吸能力こそ大きく違うが、膂力も知力も人並みかそれより少し上な程度の存在で、つまり人間が御しきれる。 映画で扱われるのは、怪獣の問題というよりも、人種差別のように思えてしまう{。実際、口のきけない主人公をはじめ、ゲイや黒人などの仲間として、半魚人は扱われる。
[04/04 10:48] isbn479480542X
「見た目がちがうだけの人に、人を人と思わないようなひどいことをするのは、ひどいよね」という正論については「あっはい、それはもっともですよね」と思うし、「こんな90%くらい(10%は猫かわいそう)賛同できる倫理的に正しい物語が、中規模予算の映画というだけで、どうしてGOサインが下りなかったのか」ということには首をかしげざるをえない。 だけど、映画賞各種受賞にたいし映画評論家町山さんだとかジャンルファンが「怪獣が」「怪獣映画がついに」と喜ぶ声に対しては、よくわからないのでした。
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▽怪獣がいわゆる怪獣であった場合は、ヒトとのちがいが人間社会にとっておよそ受け入れられないもので怪獣にとって変えられないものであった場合は、どうなるんだろう。 わたしには、今作の怪獣をどうするかの物語よりも、『意識は傍観者である』で考察されたようなアルコールにおかされ社会的に許されない暴言を吐いてしまった"単なるヒト"メル・ギブソン氏をどうするか……といったことのほうが、怪獣とその周囲との関係について想像するさい、自分にとってはるかに重要なことのように思えるのでした。
[04/04 10:49] isbn479480542X
【以下、『ニュー・シネマ・パラダイス』のネタバレ】
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どなたがか(ちょっと誰がいつ言ったのか忘れちゃって、参照元を明示できません。)が「『ニュー・シネマ・パラダイス』で少年のために老映画館主が遺していたのが、過去検閲されたキスシーンの集積といった"いわゆる素敵なもの"でなくて、スカトロとか児童強姦とか獣姦とかヘイトクライムとかスナッフとか"いわゆる生理的に倫理的に悪いもの"だったら、はたしてみんな感動しただろうか?」という旨のことを言っていたけど、それと似たようなことを『シェイプ・オブ・ウォーター』を観ていて思った。
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【以上、『ニュー・シネマ・パラダイス』ネタバレ終わり」】
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■その他雑感■
[04/04 17:05] isbn479480542X
▼これは直前に、『ペンタゴン・ペーパーズ』の、主人公が男性社会でびくびくし一挙一動がままならない生活をおくるさま、緊張する会話劇では小道具が文字通りピンと緊張しブルブル震えるさまを観ていたせいだと思うのだけど。〇『シェイプ~』は男性社会の横暴にたえる女性労働者だし身体障碍者だしといった主人公の生活描写のつつましさや、今作の小道具の活かし方やサスペンスに、いまいちノレなかった。『シェイプ~』だって、水準以上のはずなのに。
[04/04 17:05] isbn479480542X
(『サムソンとデリラ』の逸話はものすごい! 鉄枷をはめられた半魚人のレッドヘリングに、"柱"についての発想の飛躍、すばらしい)
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▼主人公のマイノリティらしさの微妙さ。▽話せない彼女が、⇔自分の心を思うがままに歌いだしてしまう……というのが大きなコントラストであり、変化であるはずだと思う。〇実際本編を観てみると、そんなにコントラストは大きく感じられない。 ミュージカルシーンに至るまでに、ぼくは主人公が自分の思いを口語で伝えられないために困ることってほとんど観てこなかったし、自分を出せないことで困る姿もほとんど観てこなかったからだ。 彼女は赤い衣装を身に着けるはるか前から、思うがままに生活している。
[04/04 17:05] isbn479480542X
▽主人公がやり取りするのはほとんど手話の通じる黒人同僚や、隣室の画家とだけなので、彼女が口がきけなくて困る場面って、劇中でほとんど見ることがない。 〇傷もべつに隠すわけでもなし、鬱屈したようすってほとんど見られない。
[04/04 17:05] isbn479480542X
〇劇中のようすだけなら、主人公は、自分が口がきけなかったりなんだりという"ふつうの人と違うこと"に、引け目を感じて背をちぢこまらせて社会の隅を生きてきた人ではないと捉えることだって的外れでないはずだ。 だって冒頭で示されるルーティンワークからして彼女は行列割込み常習犯だ。毎度憎まれ口をたたかれるが気にした様子はまったくないことや、擁護してくれる同僚に申し訳なさを感じている素振りをみせないことが、主人公にとってその場の強がりでなく本心だってことは、中盤で割込みが繰り返されることから明らかだ。
[04/04 17:16] isbn479480542X
▽思うがままに生活していた人が、思うがままを歌にする。……うーん、コントラストはぼんやりしている。『シェイプ~』とおなじく、歌うことが終盤で大きな位置を占める作品で、『シェイプ~』と違ってそれがとてつもなく大きなコントラストを生む『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は、主人公が思うがままに生活を送れないようすが主人公の鬱屈があんまりにもあんまりなので、「それはそれでやりすぎ」と思ったりもしたものだが、どちらかというと後者のほうが、ぼくは観ていて面白いと感じてしまうのかもしれない)
[04/04 17:16] isbn479480542X
▼小道具のつかいかた。▽黒人清掃員(口のきけない主人公と仲良しの面倒見のよいひと)が、"本物の男"ストリックランドに詰問されるシーン。清掃員は壁にかかった鏡に背をくっつけるほどに追いつめられるのんだけど、ここでの怖さはストリックランドを演じるマイケル・シャノンの演技がどれだけこわいかに任されることとなっている。
[04/04 17:16] isbn479480542X
〇かれが壁を脅しで叩いて鏡が震えたり、あるいは割れたり、投げられた指が鏡を汚したりとかはしないのだった。(指は、なんだかよくわからない色合いの床に投げ捨てられる) 博士の殺人が大雨のなかで行われたように、あるいは喜びあふれる主人公が雨粒を見事に統御してみせたのの逆をいくように、黒人清掃員が料理中の鍋が沸騰して湯をこぼしたり(もしくは洗い中の食器の蛇口を締めないままで流しに充満、台所からこぼれたり)して、カオティックな状態になる……といった事態もない。
[04/04 17:17] isbn479480542X
▼サスペンスとして面白くないなと思った部分。▽偽造身分証を見せる/バレるくだり。〇長年絵筆で生計を立ててきたプロ中のプロが、指でさわっただけでこすれてしまうような画材をつかうものだろうか?  〇完璧な用意をしたが、緊張で汗だくの画家が偽造身分証を触ったらにじんでしまった、とか。駐車場天井に張られた配管から一滴落ちてきた、とか。 警備員が「This is future」なライムのケーキやらを食べていて、指についたその脂がインクを溶かした、とか。
[04/04 17:17] isbn479480542X
……なにかワンクッションあったってよさそうなものだと思った。
[04/04 17:17] isbn479480542X
▼さいごの別れのシーンは、半魚人を殺すことに命をかけている"本物の男"ストリックランドが迫っていることを主人公たちが知ったうえでの時間制限サスペンスなのだが、主人公もその友人の画家も、半魚人をせかす素振りがない。 〇『君の名は。』も時間制限サスペンスが微妙だと批判されたけど、あちらが有していたような、想い人のことでメソメソするヒロインを一喝する協力者で友人の姿は『シェイプ~』にはいない。
[04/04 17:18] isbn479480542X
▽また、別れのシーンにおいて、言葉が通じないがゆえの悲しいディスコミュニケーションなどはない。 〇状況つかめず立ちんぼする半魚人が故郷へ帰ってもらうには、語彙も理解を得られるだけの時間もないため、力づくで海に落とそうとするしかなく、その結果として半魚人の特性(あの猫を殺した過剰な防衛本能)を刺激してしまう……とか、そういうこともない。
[04/05 17:13] isbn479480542X
▼しっかり描かないことが悪いわけではない。 〇『シン・ゴジラ』がそうだったように、盛り込めば大なり小なりクサくなる部分(上の例で言えば『ダンサー・イン・ザ・ダーク』や、『ペンタゴン・ペーパーズ』の主人公が置かれた抑圧)をザックリ省くというやり方もあるし。 〇他方で、円城塔氏が『影裏』について評したような「嫌なのだとわざわざ言わなければいけないということさえも嫌」というようなスタンスの作品だってあるだろうと思います。
[04/05 17:13] isbn479480542X
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2017091700010.html
[04/05 17:13] isbn479480542X
〇もしくは、"声を発せられない人・女性・労働階級のひと"が(冷戦期アメリカで)被っている差別的・抑圧的な状況というのは、この映画を観るひとびとにとって耳タコな常識だから、具体的描写がはぶかれているだけなのかもしれません。(ぼくは世間にうといので、その可能性は大いにある)
[04/05 17:13] isbn479480542X
▽なんにせよ、ぼくには合わなかったし、そうした部分を描かないことによってもたらされる良さが何なのかわからなかった(とりわけ「怪獣が云々」について)。
[04/05 17:13] isbn479480542X
▼最初に述べたとおり"ふつうのひと"の(とくに"ふつうの情事"の)異形性は面白いし。▽ぼくの視野が狭いせいで、「『大アマゾンの半魚人』『美女と野獣』の変奏だ」という前情報に引きずられすぎて"ヒトの女と怪獣の男"という構図にばかり注目したけど、"怪獣とその恋人⇔その他大勢"という風に見れば、あの情事もとても面白かったようにも思う。
[04/05 17:13] isbn479480542X
【以下、フランク・キャプラ監督『素晴らしき哉、人生!』ネタバレ】
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『シェイプ~』の情事のシーンを、以下のようにまとめてみる。上では男女が自由に動ける(半魚人の男はもちろん、女も。前述のとおり酸欠になったりしない)水中で交流し、その下では床の隙間から水が垂れて(綻びがあり)他者が驚き怒るような、通報=死につながる混沌が……というシーンと。
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 そうまとめてみればこれは、フランク・キャプラによる『素晴らしき哉、人生!』の1シーンと重なってくるものがある。『~人生!』では、プールの上に築いたステージで男女が踊るシーンがある。{その前段では、薄氷のうえで子供たちが遊んでそのうち一人が極寒の水中に落ちたり。その後段では橋の上から投身自殺をしようとしたり・他にもそのような人がいたり……と、
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『~人生!』では、三途の川へ転げ落ちそうな綻びと隣り合わせの(文字通りの)薄氷を踏む日々が延々えがかれていく}
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前述のとおり、『~人生!』のシーンは、ふつうの人がふつうの生活を営むということが、どれほど心もとない薄皮一枚の上の出来事であるかを描くためのものだけど。
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【以上、フランク・キャプラ監督『素晴らしき哉、人生!』ネタバレ終わり】
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『シェイプ~』のあの情事のシーンは、"ふつうでない"ふたりが"彼らにとってふつうにいること"(水たくさんの空間をつくる)がどれだけ"ふつうの人"にとって迷惑であるか……を描いたシーンということで、そうまとめると、自分が求めるような"怪獣がいることの難しさ"を描いているようにも思える。
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{ただまあ、これは(上映一回ぶん払い戻しする程度の)厄介な客の所業程度の迷惑ともいえ。ぼくとしては、そこにもっと取り返しのつかない暴力性があったら、いっそうぼくのもとめる描写であり、怪獣との関係性となっていただろうと思う。たとえば浸水の状況を確かめに来た画家が、ドアを開けたときに水流・水圧で吹き飛ばされて、利き腕がしばらく使えなくなるとか、画家の書いていた絵が水に濡れてめちゃくちゃになるとか、そういうことが}
[04/05 17:19] isbn479480542X
▽で、異形の情事・同棲の面倒は"ふつうのひと"の異形性によって端的に示されているわけだし。〇半魚人と主人公の情事・同棲において、その面倒が描かれてしまったら、それはそこまでの流れを無視した展開で、作品をぼんやりしたものにしてしまっただろう(。べつにこれは二人の紆余曲折話ではない。あの情事はおそらく、これまで自由に身動きとれず息苦しさを感じてるふたりがついに自由に動けるというシーンだ)。
[04/05 20:31] isbn479480542X
▽その辺をはき違えてしまったぼくは(、最初に挙げた潜水持続可能時間を無視してくんずほぐれつや、熱かったり寒かったりして震えるパターンのほか)、「主人公が、半魚人の常識外れの生殖器を見てしまった当然の反応として、水中で"エッ!?"と驚き口を開けてしまって空気を吐き出し苦しくなり、空気を得に水面へと一時浮上し。半魚人はひとり手持無沙汰になって気まずい時間を味わったりとか見たかったな……」とか。
[04/05 20:32] isbn479480542X
「"おなじように口が利けないといっても、向こうはエラ呼吸こっちは肺呼吸、ぜんぜん違う人物だな"と距離を感じてしまったりしないんだろうか……」とか。
[04/05 20:32] isbn479480542X
「やったらやったで"十分に水に浸かったチンコまじで寒すぎる"となったり」とか、「あるいは逆に(半魚人がヌルヌルの皮膚だって劇中描写を反映して)"前戯いらずだわすごい"となったり」とか、「"前戯いらずだからって何でもかんでも入れやがって。こっちの気持ちはノってないんだよ"となったりしないのか?」とか、見当外れの疑問やうっぷんをため込んでしまった。
[04/05 20:33] isbn479480542X
▼好きだし面白いし良いとも思うけど、なんだかノレない……そういうこともあるんだなアという鑑賞でした。
[04/05 20:33] isbn479480542X
〇怪獣も怪獣好きもさまざまあるように、怪獣描写もさまざまなものがあって、『シェイプ~』の怪獣描写もいろいろなことをやっていて、だけど僕のアンテナにピンとこなかった、という感じなんでしょう。(逆もあって、おれのモンスター映画欲を満たしてくれた『おおかみこどもの雨と雪』を、めっためたに貶しているモンスター映画ファンもいた。そういうことも多々あることですよね)
[04/05 20:33] isbn479480542X
めっちゃくちゃヒットしていることだし、『シェイプ~』を怪獣映画として評価する人による見どころポイント解説みたいな文章やらがどっかで読めるとよいなあ。(そんなこと言ってるおれが『おおかみこども~』についてフェティシズムを刺激されたかまとまった文を書いてないように、そういうのは非常に大変なことで、どこにも無くたって別にしかたないことだとも思います)
[04/05 20:34] isbn479480542X
■その他■ぼくの好みの異形描写観は『ウォークラフト』感想http://video.akahoshitakuya.com/cmt/4375095あたりがまとまってる感じがする。 異形だからこそのすごい光景を見せてくれたなと思ったのは、魚においては『ファインディング・ドリー』http://video.akahoshitakuya.com/cmt/4389043でした。

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