『ダンケルク』映画前売券(一般券)(ムビチケEメール送付タイプ) - isbn479480542Xさんの感想

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'17 劇場で。【ネタバレ】面白かった。▼ただ場面の文脈はあるけど、あまりアクションがつながらない印象。▽ただ見当違いの不満やも。▼鮮やかな食事〔だが冒頭の伝単と同じ配色{白地(のパン)に赤(いジャム)}が示す通り、そこにいる者は一つのゴールを目指して駆けることとなる〕を食べれる艦内に一人入らず、夜の黒へ橙の灯が点々とする海と相対し乗艦できなかった人々の姿と恨み節を小さく見聞きしたギブソンが。○昼のオランダ商船内の黒い闇へ銃痕による橙色の光が点々と差す場で、人々の醜い顔と恨み節の詳細をありありと見聞きし、
『ダンケルク』映画前売券(一般券)(ムビチケEメール送付タイプ)

コメント(全154件)

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自分もそうした一人になる……辺りがよい。
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▼敵も味方も生者も死者もひとびとの抽象ぐあいがすごい。○プロデューサーで配偶者のエマがノーラン監督に製作まえ「読むように」と渡した本の著者であるジョシュア・レヴィーンによる映画関連本/史実解説本『ダンケルク(ハーパーBOOKS)』ハーパーコリンズ・ジャパン刊(以下、『本ケルク』)を読み、鈍色への改変具合になおさら感心した。
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○細部を、拾いつつもより抽象化へ傾けた改変やら(①映画版の、英国兵装に身を包み帰国をもくろむフランス人の没個性ぶり)。あるいは史実をそのまま忠実に描いているにも関わらず、それ自体が紋切型なのでおよそそうと思えない細部やら{。②紅茶(ザ・イギリス!)、コーヒー、パンを手にもち出迎える市民とか}。
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(ことばの集積である本という媒体・事後ふりかえっての証言まとめという語り口の問題か)『本ケルク』という作り手によってはドタバタコメディにしたっておかしくない{英国人ジョーク・スケッチ集のような趣きさえある。(下記■出典■③~③''に例示引用した。モンティパイソンの『バカ歩き省』ダンケルク版さえあるので驚きだ)}史実の集積を読み込んで。
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「たしかに同じ出来事を描いている・同じ(人の)研究がネタ元になったのだろう」と思いつつも真逆の印象を抱かせるような作品に仕上げる。口数少なく黙々と行動していくひとびとを、絞った色合いの寂れたくたびれたビジュアルで描いた映画にする……ある出来事をどう受け止め、そこから創作するうえで何をどう取捨選択し脚色するか、その手つきが興味深かった。
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▽敵がほぼ不可視とは聞いていたけど、その攻撃さえ射撃訓練で(は? と劇中人物が考えたり)……と、個人的意思が見えないとは。 ○人物の設定的な具体性(出身とか家族構成とかあれやこれや。信条や趣味趣向なども)をほぼ省いても、「(でも)たしかに人だ」と時折感じさせる実体感が出ていて、「これは実写の強みだなあ」と思った。
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▼被写体が「時間との戦い」の映画で、それに対し作劇はタイムスパンを違えた3群の動きを自由に繋げた時間に自由な編集なのは、面白い一方で「作り手の匙加減じゃん」とも。(劇伴のチクタクは監督の時計から採ったとのことで、そこも自覚的なんだろうけど)▽そもそも「時間との戦い」単体だけを見ても、どこまで徹底されているかちょっと不明な点もあり、もやもやした。
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▼口数少ない作劇のなかで、商船内だけは会話が増え内容も『ダークナイト』以降のトロッコ問題でノーランらしいが、これまでと結構に違うように思われた。
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■場面の文脈はあるけど、アクションがあまりつながっていかない印象■
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▼場面の文脈はあるとは? ▽すでに述べたような、ギブソンが、中盤の夜の艦と⇒後半のオランダ商船で暗闇にオレンジ色の光が点々とさすなか見た怨嗟の顔と声(遠⇒近)とか。○冒頭の空から舞い降る伝単の配色と、中盤の夜の艦のジャムパンの配色と、その後に待つ暴力とか。{出口を目指しみなで走る(、ほとんどが壁・戸を越えられず死ぬ)。フランス人に助けてもらう}
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▽「出入り口がN個(N=1or0)と思ったらN+1個あった」という展開とか。○商船のドアにカギを閉めたら天窓が出入り可能だった(のでキリアン・マーフィ演じる砲弾ショック者は自力脱出する)、沈没艦内に閉じ込められたと思ったらギブソンがひとつ開放して真っ暗闇に光を差し込んでくれた、キャノピが開かないと思ったら商船のひとがひと穴あけてくれた……など。○逃げ返ったことを恥じるアレックスが、窓むこうでカンカン音を鳴らせる子どもから新聞を受取るのも。
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覆いをかぶせて放置され砂をかぶりつづける仰向けの人のなかでトミー&ギブソンが息もたえだえの人を見つけるのも。(これらは後述する手をつなぐ、の変奏という向きも強いだろうけど) さらには、音もなく浜にうちあがるオランダ商船なども、このバリエーションに収められるかもしれない。
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▽すでによそで指摘されているような、パラレル編集的なところとか。(もやい解きと出航やら、空で迷ったようなさまや浜で打つ手なくなってただただ待つだけのさまやら、あわや水没/防ごうとする手仕事)
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▽色々と登場する、生死の境をわける手つなぎ(手をつなげぬ)シーンとか。○水を授受したり{冒頭の海でさらっと。輸送船?の従軍女性が乗船者に紅茶やジャムパンを。商船員がシェルショック者に紅茶を(拒否)。中盤の海で自分がガッツリ飲んでから。}、艦と桟橋に挟まれそうな人に手を差し伸べたり、ボートから紐を垂らしたり。商船から伸ばされた手を掴みつづけたり。○キャノピから手をふるコリンズと、ファリアの齟齬も、やはりこの変奏だろう。 
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▽みなで走って登り跳び込んださきで壁が蜂の巣になる(冒頭⇒後半のオランダ商船)とか。 ▽ファリアが撃沈させた戦闘機が海で煙をあげるさまが俯瞰ショットで画面右だかに捉えられた(画面下から上への動き)あと、⇒○敵に撃沈された艦が海で煙をあげるさまが俯瞰ショットで画面左だかに捉えられる(画面下から上への動き)とか。
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▼アクションがつながっていかないとは? ▽たとえば爆撃の砂柱が全身に降り注いだ次。走る彼の頭や肩に砂があまり見えないとか。(予告編で該当ショットを見返すと伏せたときは外套を着ていてそれが白くなっているのだが、それをいつ脱いだのか印象にない) ▽艦と桟橋に挟まれそうな人を掬い上げた人が、水に濡れてないとか(。これは直後の、ハイランダーのふりをするため桟橋潜行者ふたりが一緒に水に浸かるくだりを重視した結果だろうけど)
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▽魚雷の着弾・爆発による艦の震動が、従軍女性が紅茶ポットを置いたり兵士がコップの内容物を飲み終えたあとに起こる。(ので震動によって、紅茶が周囲に降りかかるとか、パンが手をすべって周囲に赤いジャムをぶちまけるとか、そういうようすは描かれない) ○揺られて気持ち悪くなった兵士が赤いジャム色の吐瀉物を口から出したりもしない。
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▼ただ、そもそも『ダンケルク』に登場する人々は、敵はもちろん味方も、名前から風貌からかなり抽象的だ。(佐藤哲也氏評http://fallofbears.blogspot.jp/2017/09/blog-post_30.htmlやしげる氏ねとらぼ評http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1709/13/news031.htmlなどを参考にしたのでがっつり重複する)
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兵士の出身地や戦前なにをやっていたかなどバックグラウンドは劇中ほとんど語られず。兵士の薬指に指輪が見えても、その家庭の実像はおろか写真さえうかがえない〔いやこれはこれで表現としては見飽きた紋切型で、この程度映したところでまだ抽象的だろうけど。
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{ただし『本ケルク』では、そうした紋切型かもしれないけど確かにあった兵士らのバックグラウンドが描かれている。レヴィーンが伝えるところによれば、ダンケルク撤退にさいしてさまざまな兵士たちが各々ことなるものを持ち帰ろうとして……④よき父が娘のための服を、④'理髪師希望者がバリカンをしこたま、④''野良犬と仲良くなった者はそれを……抱えたまま死んだり、捨てさせられたりしたそうだ}〕。
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かろうじて分かる名前もトミーであったり(しげる氏評にもあったが、これは英国兵士の総称とのことで、『本ケルク』でも⑤彼らにトミーというフリガナが何度か振られている)、偽名で実名はわからなかったりする。
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海峡を渡った兵士らは英国側の白い崖を見て一様に「ドーバーか?」とつぶやき「いやドーセットだよ」と言われて一様に落胆するし(一人もこの周辺を故郷とする者がいない)、飲食物も一様に紅茶(イギリスといえばこの飲物)にジャムパンだ。(ここに関しては史実からしてそうだったように読める。②帰還兵の出迎えは紅茶がふるまわれたし、②'銃後の婦人会は茶葉採集やジャムづくりに精を出した。)
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○生者だけでなく死者もそんな感じで、『ダンケルク』の死の表現は、(商船に乗り込んだ少年の頭から血を流すさま、担架で運んだ負傷兵、死んだかどうか忘れたけど商船に忍び込んだ英軍人足に穴あき息を乱すのをのぞけば)損耗具合が省かれ、誰とも手を繋げずにひとり倒れ伏し動かないさまとして描かれ、それ以上の詳細が省かれていたように思う。
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〔機関銃の水平方向の連発に倒れる人、上空から降り注ぐ機銃掃射に倒れる人、爆撃の砂柱と共に吹き飛ぶ人(その前段、スツーカのサイレンに恐慌する姿!)、沈没する艦に閉じ込められてしまう人、沈没に巻き込まれなかったものの救命ボートに乗れず冷たい海に漂う人、燃料の引火した海で絶叫する人……たしかに生きていた人が命を損なっていく過程はさまざま描かれているのに、そことと死体とはつながっていかない。
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『ダンケルク』に映される死体で、四肢がつながっていなかったり青白かったりやら焼け爛れているやら水にふやけたりやらガスで膨らんだりやら腐敗がすすんでいるやら、それどころか流血しているやらといった描写さえ見た覚えが無い。五体満足のきれいな死体たち。
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{『本ケルク』の本編が、⑥ふつうの死体を見ても平静をたもっていた兵士が二度目に見た死体のありさま(四肢の捻じ曲がったうえに衣服を脱がされて辱められていた)に嘔吐したことから始まるのと対照的だ。 『本ケルク』は手短に状況をまとめる語りのなかで、そのほかにもさまざまな身体損壊のパターンを語っている。⑥’長い行軍により銃の負い革で肩がえぐれ鎖骨まで達した兵士、⑥'’乗艦したさいに足をひねって開放骨折した将校、⑥'''眼をあけたら血と肉片がちらばる「地獄絵図」の渦中にいた兵士、
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⑥''''爆炎で皮膚がはがれたことでヘルメットで示される階級以外は誰だかさっぱりわからなくなってしまった兵士、⑥''''’火傷を負うも全身包帯巻かれて快方に向かい、包帯を外していくうちに(一緒に黒焦げになった耳が包帯と一緒にぽろりととれた。次の日に両目の包帯を外すと)盲目になったと気づき自殺した兵士などなど。
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映画とのちがいがわかりやすいのは、同行者に多数の死者を出しつつダンケルクにたどり着いたある兵士が道中に見た損壊を語るところだ。彼は⑥’’’’’’自らの血を喉に詰まらせて死んでいった将校。肩からかけていた弾薬帯が曳光弾によって点火し、爆散した下士官などを見、彼自身も靴擦れや腕の傷に悩まされ食べ物が喉を通らなくなっていたと云う。}
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だからお上の威勢よい演説がオーバーラップされる、ダンケルクの浜に無数も置き捨てられた英軍兵のヘルメットの行列も、ほかの映画であったら「絵ヅラは美しいけど無数の個を無視した{『意志の勝利』に連なるような}描写こわい」となるところを、本編のいわば実情といえるはずの阿鼻叫喚が聞こえたりする他の場面における死体とそこまで異なる感情を呼び起こされなかった〕
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『ダンケルク』のひとびとを見ていると、次第に、WW2期のジャコメッティによる彫像群を眺めているような気分になった。大戦中にジュネーブへ転居したジャコメッティが戦後パリへ持ち帰ったマッチ箱、その箱のなかに収められるほど小さくて細部も曖昧な棒人形じみたマッチ棒じみた6体の彫像たち。
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{また、ジャコメッティはアトリエによくいた猫を彫像にしてもいて、それはジャコメッティがその角度からよく見ていたと云う正面少し上からはそれなりに猫らしい、丸みある顔の下に足がちょっと覗かせた姿に見えるのだが、横から見ると異様に細長い棒人形(棒猫形?)になるもので。
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この造形もまた『ダンケルク』の敵の造形――航空機や砲弾や魚雷がもたらす被害は実体感があり写実的だけど、存在自体は影がちらりとうかがえる程度に映り、ドイツ人はほぼ映らない。実際浜にいた英兵でドイツ兵を見た者はごくわずかだという――を思い起こさせる}
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○人物を没個性的にし色相を絞った時空間を構築することはノーランが意図したことだろう、『本ケルク』を読むと、その多様性には驚かされるばかりである。
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レヴィーンの伝えるところによれば、⑦浜に兵士らがいく道程からして映画と異なっており、トラックやトラクターで来る者もいれば自転車や馬で来る者もおり、さらには乳牛に乗ってやって来た者もいると云う。 映画ではご覧のとおり、背格好の似通ったイギリスの若い歩兵が一様に走る姿によって表されている。
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またやって来た人の顔ぶれも多彩で、映画『ダンケルク』同様にイギリス軍服を着て帰国をもくろむフランス人も登場するのだが、あちらがイギリス人の若い歩兵と見分けのつかない青年だった(彼は独断で軍服をいただき、同年代の英兵に正体がバレ、彼らの独断により英国渡航が阻まれる)のに対し、事実は映画より奇なり、レヴィーンが伝えるのは①兵卒に言葉も通じないうちから求婚されて頷き父の許しも得て兵卒の帰路へ同行し上官も情にほだされ規律違反いとわず(サイズの大きい)制服と銃とを渡されたお嬢さん(!)だったりする。
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(『本ケルク』にはそのほか①’映画版とおなじ経緯で服を着込んだフランス軍人も登場するのでそちらを反映したのだろうけど、映画版の、大枠はいっしょなのにこれだけ大差がでてしまう鈍色の改変はすごい)
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▽そういう人物造形・世界観(だろう)がすごい水準で徹底されているので、より極端に受け取りたくもなる。「(ハリウッドじゃあ小規模といえど)大予算をかけた商業映画である都合上、いちおう役者を立ててそれなりの時間フォーカスを合わせられた存在が出てくるものの、各ショットで同じ人物を描いているとも限らないんじゃないか?」 そんなふうに思いさえしてくるのだ。
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○これはさすがに拡大解釈だろうけど、もしそうであれば、上のぼくの不満は見当違いのものだということになる。
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■被写体の、刻一刻と進む「時間との戦い」と。作劇の時間軸を自由に弄れる編集について。■
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結局ぼくは劇中で始終鳴り響くチクタク音が監督の時計から採ったものだと知りある程度は「そっスかー」となったのだが、以下はそうなるまえに考えたことも混ざる。
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▼今作は監督曰く「時間との戦い」http://natalie.mu/eiga/pp/dunkirk/page/2で、地球・集団・個人の動きにみられる時間やタイミングがさまざまな岐路を分ける映画だ。▽地球の動き{干潮満潮や(機や艦も従わざるをえない海や海底への)重力落下(独軍飛行機の進行速度と爆弾投下間隔によって時空間を等間隔的に刻む砂柱群も、重力落下のバリエーションに含められそうだ)や残燃料/航続時間}、○集団の動き(艦の出航時間や階級や所属部隊により区別され順序が決められる乗艦者制限)、
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○個人の動き(肺活量や心拍数、食欲や排泄)など……刻一刻と進み訪れる時間やタイミングがさまざまなかたちで登場する。 
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▽ただ、作劇としては陸のひと(英国へ帰るべくダンケルクであれこれがんばる歩兵)の1週間、海のひと(兵士を回収すべく英国からダンケルクを目指す商船の中年・少年)の1日間、空のひと(ドイツ機を倒し友軍の帰還を援護すべく英国からダンケルクへ飛ぶ戦闘機パイロット)1時間……というタイムスパンの異なる個人個人3群の動きを、同時並行して描いていき。
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○そのつなぎかたも、時には『イントレランス』みたくパラレル編集――それぞれ似たようなモーションの場面でつないだりと{陸の艦がもやいを解き出航せんとし桟橋のひと(主人公ら)が間に合うべく走れば海の商船も港であれこれ回る軍服のひとを尻目にもやいを解き出航せんとしたり。 空のひとが不時着水した機のキャノピを開けられずどんどん叩くもずぶずぶ沈んでいけば、陸のひとが忍び込んだ座礁した商船に穴が空いてずぶずぶ沈没していったり。}、時間軸を自由に編集して進んでいく。
[09/17 22:45] isbn479480542X
▽個人の制御なんて出来そうにない「時間との戦い」を、時間を自由に弄くれる編集・演出で描く……パラレル編集による臨場感などはすばらしいものの{これについて「間延びしてダメだ」という声も聞くけど、徐々に沈みゆくところやら空気が失われゆくところやらといった"いやな時間/渦中の者が苦しむ時間"が、実際には短かったろうし観ているこちらとしてもすぐに終わってほしいのに、多重に展開され引き伸ばされていくのは、じぶんの生理感覚に合っていたし、好意的に受け止めた(ただ、その受け止め方からしても、「匙加減じゃ?」と冷める部分
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は残る)}、こうなってくると「所詮は作者の匙加減じゃ?」という思いもいだいてしまう……。
[09/17 22:45] isbn479480542X
▼陸海空それぞれのパートは、時間の矢印は徹底してイマ・ココしか扱っていない〔=映される流れは過去から未来へ一方向で、回想シーンとかは全くない{と思う。(もしかすると、海のひとに回収されるほうの戦闘機パイロット・コリンズの不時着水は、もうひとりのファリア目線で一回と、コリンズ目線でまた一回と、ちょっと時間が前後してたかもしれないけど……。記憶がさだかでない)}〕のだが、どうしてそのような感覚を抱いてしまうのか。ちょっとふしぎだ。
[09/17 22:45] isbn479480542X
「あのパートのあの場面がこのパートのこの場面の前(後)なのか」「あのパートのあの場面で出てきたひとが、このパートのこの場面に出てきたひとなのか」みたいな部分が、事態の推移をただただ眺めるみたいな状態から引き離すからだろうか?
[09/17 22:45] isbn479480542X
▽事件の外にいた者が現場に追いつき・到着するシーンも、追いつく側(商船の3人)がそもそも渦中のひとで主役なので、監督が参考にした『アンストッパブル』と違って(『アン~』では、暴走列車と立ち向かうベテランと新人のふたりを中心に複数の場・人物のようすを自由に点描するが、時制は徹底して現在。過去の身の上話をしても回想に行かない)、そこまで感動がない。
[09/17 22:45] isbn479480542X
(いやこのシーンを参考にした訳じゃなくて。たぶん、『アンストッパブル』の列車から落ちそうになり穀類の奔流に呑み込まれる新人の姿をえがいたシーンが、『ダンケルク』の終盤の動く船上のひとと手を繋いだ漂流者が波に呑み込まれそうになりながらも引き上げられるシーンへ反映されたんでは? とか思うけれど。)
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▽ただ、ぼくの大好きな『わが星』は、始終時報の音が鳴り響く舞台劇で、そして明確な時間制限がありながらも作り手の匙加減で演出されたりする舞台劇(太陽系が「100億年前にスター、トし」終えるまでの物語を、「100秒に割愛させていただ」いたり、「1時間に引き延ばしてお送り」したりする)で、さらにはもう物語内部でも何でもありの力技がありもして『ダンケルク』以上に「匙加減じゃん」という作品なのだが、
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しかし『わが星』の"現場にいなかった者が現場に追いつく・到着するところ"はしっかりうっかり感動してしまうので、このへんもっと考えてみる必要がある。(さきほどの『アン~』と『ダンケルク』の追いつき・到着のちがいは、時間の描写にかんする問題というよりも、情報提示・顔の立ち現れ方の問題という気がする)
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▼「いや刻一刻と刻まれる時間という見方が間違っているのではないか」、「始点終点のないフラットな無間地獄の感も強いから、そういう作品ではないのかも」という風にも考えてみたが、やはり違うだろう。
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○プロペラの止まった機体の滑空シーンの無時間さとその後(車輪をギコギコ出し機体を破棄し実体としての独軍も来る)などを鑑みるにそうでもない気も。
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■そもそもパート単体で見て、「時間との戦い」は徹底されているか?■
[09/17 22:47] isbn479480542X
そもそもの問題として、「時間との戦い」は徹底されていないようにも思える。
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▼たとえば陸の主人公コンビが、浜の死体のなかから負傷兵を見つけ出し、担架手となることで乗船を画策するシーン。▽コンビが艦へたどりつくまえに、桟橋と船とに渡されたボーディングブリッジが除けられてしまい、観客に「間に合わなかった」と思わせておいて、それでもなお走って辿りついたコンビは、カメラを振ったら他のボーディングブリッジはまだ架けられたままだったので、そちらを通って一応その場では乗船できてしまう。○そこまでのタイムリミットサスペンスはいったい何だったのか。
[09/17 22:47] isbn479480542X
{これは、彼らがその艦にけっきょく乗れなかったことを考慮にいれても変わらないし、それどころかより一層「時間との戦い」とはなんなのかよくわからなくなる。 (彼らが乗る乗れないとは無関係に、出航タイミングもこれといった明確な指針がなくて、匙加減じゃないか、と言われればそうなのだが……)}
[09/17 22:47] isbn479480542X
○すでに述べたとおりこれは劇中になんどか出てくる「出入り口がN個(N=1or0)と思ったらN+1個あった」の一バリエーションと言え、意味もなくそうしているわけでなくて文脈的に整理された場面だと思うのだが、ここについてはなんとなく、見せ方の問題もあるのではと思える。
[09/17 22:47] isbn479480542X
(行列と行列の切れ間の遠景に見えるボーディングブリッジが除けられて、担架コンビは落胆するも走り続け、行列を抜け出し先頭に出てみると人ごみで隠れて見えなかったべつのボーディング・ブリッジがまだ架けられたままなのを発見して……といった流れなら、上のような落胆は抱かなかったと思う)
[09/17 22:47] isbn479480542X
▼他方で、排泄のくだりについて。これはコンティニュイティの観点からすれば良い描写で、彼が都市と浜という異なる場で便をしようと同じアクションすることで、映される時空間のつながりを強めていると思う。▽しかし、こと「時間との戦い」という観点からすればどうだろうか?
[09/17 22:47] isbn479480542X
ぼくがおなかの弱い人間だからそう思うのかもしれないけれど「我慢できる便意なんて/出かかった(だろう)のに体内に留まる便なんて!」とつよい反感がある。
[09/17 22:48] isbn479480542X
○『ダンケルク』では、こと便意・排泄に関しては知性や意思じゃ御しがたい生物のサイクルを、矮小な個人が自由に制御しきっているし。 便意・排泄による脱衣という(他の行動に移るには数テンポ遅れてしまうはずの)個人の動きは、どこからともなく無慈悲に水平に垂直に注がれる"敵からの攻撃"という大きな群の動き(それはしばしば、われわれの艦や機という固い殻に穴をうがち、せきとめることのできない水を侵入させる動きとなる。)から逃れることにおいても、良くも悪くも左右しない。
[09/17 22:48] isbn479480542X
(中盤の浜に戻ってきた死体など含め、下半身裸の者とか血に染まった伝単が流れてくるとかそういうものを見かけなかったので、そのように判じた。『本ケルク』では⑧迫撃砲の雨を走りぬけたさきのトイレで、便座に座したまま死んでいるフランス軍人を見て、結局もどって立てこもり先の部屋のなかで用を足す兵士だとか。⑧'農場にたどり着いた兵士が、先着したよその(だと証言者は言う)兵士による壁まで人糞がついた室内を掃除するところからはじめるさまだとか。
[09/17 22:48] isbn479480542X
あるいは⑧''空腹にあえぎながらダンケルクへ向かう道中にジンジャーブレッド工場を見かけ、押入り、みなで分かち合ったところみなで路肩に下痢便をした兵士などが紹介されていて、映画とは排泄のあつかいがだいぶちがう)
[09/17 22:49] isbn479480542X
○ぼくが彼ならけっきょく漏らして、浜辺の列に並ぼうにも嫌な顔をされる(鼻を引くつかせる兵士とかを描き、で、中盤の死体が浜に戻る時分のシーンで類似ショットを。)ので離れ、遠くの海で洗う(。青い海がほんの僅かに黒く染まる。終盤の船が燃料を漏らしたみたく)。ひるがえり陸側を見たところで、ギブソンが視界に止まり、近づく……ということになりそうだ。
[09/17 22:49] isbn479480542X
▼眠りについて。▽英国内の列車で主人公が目をつむったとき、ようやく劇伴音楽のチクタク音がとまって無音的時間が訪れるのだけど、それをピークとしているから、ダンケルクの浜や海にいた1週間という長いタイムスパンのなかで歩兵たちは一度も眠りが描かれない(、と思う)。○一週間便秘でもひとは死なないが、睡眠についてはそうじゃないだろう。ここでも作劇の匙加減で、生理現象・生物なら当然あってしかるべきサイクルが無視されるさまが確認できる。
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(映画で見かける描写――眠ろうとしたり休もうとしたところで、攻撃を受けたり仕事が入ったり悪夢にうなされたりして、それが中断される描写。最近だと『ハクソー・リッジ』や『パトリオット・デイ』で見かけた――もない。 『本ケルク』でも眠るに眠れない姿が登場する。⑨二週間で初めてブーツを脱いで横になったら気配を感じ目覚めフランス兵に盗まれそうになり以来ブーツを脱がなくなったイギリス兵がそれだ。また、⑨'コーヒーかすを目にこすり込むことと不眠になることを発見した兵士の話など、休むことを中断する/される描写の変奏と捉え
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られそうなエピソードも紹介されている)
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▼死の描きかたについて。▽生物であれば誰も避けることのできない時間といえば死で、これもやはり匙加減だと感じた。海での死の数々で問題となるのは、ギブソンに顕著なように、じつのところ個人個人の肺活量(息がどれだけ続くか、酸欠するまえに安全地帯に出てこれるか)という生物であれば避けられない時間の問題でなく、誰かと手をつなげるかという人間関係なのでした。
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▼今作は立派な作品だと思うし(ビデオも買って観返しもすることだろう)、今作はそもそもそのような方向を志向してもいないと分かっているものの。 じぶんの感覚に合った作品としては、『本ケルク』であったり、『バンド・オブ・ブラザース』『ザ・パシフィック』のように、昼食べたスペゲッティを午後の突然の山登り訓練で吐血するように白いシャツを汚したり、兵隊が夜尿症に悩まされ、夜は襲われるので眠りが中断されてしまうような作品だとかのほうになる。
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▼うえでアドレスを貼った評のとおり、細部を評価する声もさまざま見かけるし。自分としてもあれこれ凄いなと思う細部があった。やっぱり実写の強みで、これだけ曖昧な人物造形/固有の顔なんてもてないような世界観でも、物語(時間的因果的な同一性や連続性)を見出そうとしてしまうし、それはある程度見出せるだろうし、「あのひとは、このひとは、たしかに生きてる(あるいは死んでる)ひとりの人だ」と感じられる瞬間が不意におとずれる。
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(ジャコメッティの造詣があれだけ曖昧でも、造形を目の前にするとなにか個性めいたものがちらりと浮かんできたり、たしかな実体感を抱いてしまうのとおなじように)
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▽冒頭、⑩伝単を尻拭きにするなどは舞台こそちがえど細部の異様な蓄積による傑作『この世界の片隅に』でも取り上げられたもので、「こういう細部をノーランが描くとは」と、かなり期待させられたし。〔『本ケルク』でJ・レヴィーンが伝えるところによれば、当時のイギリス兵もそのように使ったらしい。
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{また『本ケルク』は伝単の果たしたほかの効用も伝えてもいて、それはどういうものかというと、⑩’ダンケルク作戦成功の立役者としての伝単だ。⑩''戦況も命令も混乱していたので、イギリス兵のなかには自分たちがなぜダンケルクへ移動しているのかも知らなければ、ダンケルクがどこかも分かっていなかった(スコットランドだと思っているひともいた)。「ダンケルクは袋の鼠だ」と伝える伝単の精細な図表は、ダンケルクへ向かうための地図として活用されたそうだ}〕
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▽うえでは「一様だ(個性に欠ける)」と否定的な話もした艦内で兵士たちがありつけた食事についても、たしかに変哲ないもので、料理や調理法こそさきに挙げた『この世界の片隅に』みたく様々な料理が出るわけでもなく、一品一品の素材取得~調理の詳細さもなく(映像がそのままレシピに使えたりはしない。⑪『本ケルク』では英仏の一般卵料理のちがいに悩まされ現地の料理人に作り方を伝授した兵士の姿が紹介される)、食事についても味がどうとか食感がどうとかアップで抜き撮りといった強調もないけれど。
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今作の土色~水色を基調としているだろう色彩設計のなかでいちごジャムの赤を出すことで、その色合いだけで良くも悪くもとても印象的な存在としている。{良い意味合いとしては、第一に、兵士にとって珍しいし目覚しい、おいしそうな色合いだという意味がある(『この世界の片隅に』のすずさんが家事にやりがいを感じ楽しめているときの料理の色彩的にも賑やかになるのと同方向の演出だろう)。
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ほかにはこの鮮やかさや色相を、昼の海でのちのち色相も明度も彩度もあふれることとなる商船やらの色合いの前奏ととらえる吉兆的見方もできる。
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凶兆としては(感想の最初のほうで述べた)伝単とつなげる見方。 ここから補助線を引いていくと、キリアン・マーフィ演じる士官が――陸パート中盤で夜ジャムパン配給された沈没艦の船員を拾ったり拾えなかったりした救命ボートの長として登場し、海パート序盤でべつの沈没艦上で孤独な時間をすごしたのち商船にひろわれた彼が――恐慌したのも、色彩・舞台的な文脈が見出せるように思う。
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彼は一室に閉じ込められることも怖かっただろう、彼を動揺させたのはその一室が、鮮やかな赤系統色(オレンジの救命胴衣)をしこたま詰め込んでいたからではなかろうか}
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○浜の描写も、前述したとおり死体こそ一様にきれいで、『プライベート・ライアン』の内臓デロデロしたりなどさまざまな身体損耗描写はないし、非生物についての描写も『ライアン』や『この世界の片隅に』の魚のプカプカ浮かんだりといった目配りもない(兵士の食べるもののない追い詰められ具合を強調するためか?)し、
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『本ケルク』(や『ダンケルクの奇跡』などでも記されていると云う)⑥'''浜に満ちる野良犬もおらず、『本ケルク』に描かれた浜の賑やかな側面(⑫クリケットに興じたり、⑫'サーカス雑技を披露したり、⑫''美大出身の兵士が浜を写生したり⑫'''従軍牧師を中心に集団礼拝したり、⑫''''娼館へ行列をつくったり)、ある意味賑やかな側面(⑫'''''脱出を諦めて"砂丘の住人"として瓦礫で家を作ったり、⑫''''''車座になって想像のナイフで想像の料理を食べたり、⑫''''''’ヘルメットの皮ひもを食べたり)もないけれど
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しかし、潮の花が浜一杯に溢れかえってブルブルと震えるようすは『ダンケルク』で初めて観たように思う。歩兵がじっと座る泡だらけの浜はかなり異様な光景で、同監督『インターステラー』で出てきた異星以上に、ちがう星の出来事のようにさえ見えた。(プロペラがとまって滑空するスピットファイアのパイロットが拝む浜辺も、風光明媚な清浄さで、これはこれは異様だった) 彼らが生存のために担架をもって運び手となることで乗船することを思いつき実際行動に転じたさい泡を蹴散らす動的な転換もよい。
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○スピットファイア操縦まわりのあれやこれやはとても興奮した。計器とにらめっこしたり、計器がこわれてからはチョークで直書きしたり(触覚的な細部)。バックミラーに映る敵機が機体の震動により微妙にぶるぶる震えて不安を煽るショット。
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■トロッコ問題シーンの発展形■
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▼口数少ない作劇のなかで、商船内は会話が増え内容も『ダークナイト』以降のトロッコ問題でノーランらしいが、これまでと結構に違うように思われ、面白かった。
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オランダ商船内の会話劇における、これまでのノーラン作品との差。▽特に後半のオランダ商船内での会話劇は『ダークナイト』~のあれやこれやを思わせ、そこへシュトロハイム的な顔芸で彩り、さらに悪い意味でノーランっぽいセリフ――「混沌」云々「善悪なんてない」云々とやたら大仰な(故に安っぽい)セリフが重ねられるけど、
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これは『インセプション』以降尚更顕著になった感のある状況をセリフでぜんぶ説明してしまうさまというよりも、キャラが自らの状況を陳腐化・行動を正当化するために吐かれたセリフ回しで、画とセリフに差がある。(⑬スパイへの恐怖はかなり大きかったようで『本ケルク』にもあれこれ登場する。 周囲とはちがう鍬運びをする農夫姿の者が射殺されたり、イエズス会神父姿の者が撃たれそうになったところを従軍牧師が割って入りラテン語で質問したところ返答がきて九死に一生を得たり)
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■音楽について■
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あと、延々鳴ってるような劇伴は、延々チクタクやらブァーンやら鳴らせ続けるからこそ無音が活きてくるのだろうし、たしかに面白かったんだけど、耳がいたくなりました。IMAXなら途中退場していたかもしれない。 劇伴でそういうリズムをつくるのでなく、劇中にあるもの(本編にもちょっとありましたが。序盤の砂浜に次々に立っていく砂柱とか、終盤も終盤のカンコンカンコンいう新聞少年の遊ぶ音や列車の走行音とか。)でリズムをきざむやりかたのほうが好みなのでした。
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▼『本ケルク』によれば浜はさまざ まな歌や音が聞こえていたそうで、 すでに挙げた通り集団礼拝の讃美歌 が聞こえるところがあっただろうし、⑭愛国歌も歌われたし、⑭''兵隊さんあるある的な既存有名曲の皮肉げな替え歌も歌われ、⑭'''『2001年宇宙の旅』のリゲティ的なものが聞こえたんではないかと思われる描写もあった。また犬も大勢いたということで、そういった動物の鳴き声もわりあい聞こえたのではないだろうか。そういう音も聞いてみたかった。(本作の鈍色の色合いに合うかというとそんなことは全くないの
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で、今作に求めるのはお門違いなのだが……)
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■機械描写について■
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■スピットファイアについて■
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ほれぼれした。エンジンが止まって滑空するスピットファイアの引き延ばされた時間(止まっている、しかしゆるやか~~に、わずかに動くプロペラ)、降下してからギコギコ一生懸命ハンドルを動かして、着陸ギアを出して、時間の流れる世界にもどっていくところが大好き。
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▽計器とにらめっこしたり、計器がこわれてからはチョークで直書きしたり(触覚的な細部)。バックミラーに映る敵機が機体の震動により微妙にぶるぶる震えて不安を煽るショットもよかった。
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▼キャノピの開け閉めをつうじて、パラシュートで降りるか/それとも不時着水(不時着)するかを天秤にかけるパイロットの姿なども『本ケルク』の証言を視覚化した表現として面白かった。
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▽『本ケルク』でレヴィーンが伝えるところによれば航空機パイロットは、⑮パラシュートで緊急脱出したひとが独軍機に狙い撃ちされたり(そのさまを、WW1などそれまでの時代とのパラダイムシフトだと解釈するところも面白い。⑮'こうした意識は他のアンフェアな行動とまざって強化されたかもしれない)⑮''味方艦の対空砲火により撃墜され緊急脱出したパイロットのパラシュートが開かなかったりするところを見たそうで、
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○また別のパイロットが⑯高価な機体をこわしたくなくて浜に着陸した話(彼は「ビーチの砂がけっこう固いので着陸できるよ」とハリケーンのパイロットから聞いていたそうだ)なども紹介されていて。 ○映画『ダンケルク』でとにかくパラシュートの出番がないのも、こうした知見を参考にした結果なのかもしれない。 (ただ劇中のパイロットがキャノピを閉じる理由は、パラシュートで降りないという"思考の身振りによる視覚化・明示化"という映画の演出的要請をのぞくと、よくわからなかった)
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▼航空機の挙動や空戦模様は、実機ゆえのカメラポジションや映せるものが狭い・不自由なのか、作劇上の要請としてそうなってるのかわからないけど(こちらの理由も大きそうだ)、「これがもっともらしい飛行、空戦ってものかあ」という気持ちと「殺陣として群の動きとしてふつうに明瞭で面白いものを見せて欲しい」という気持ちとないまぜになった。
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▽どこに何がいてどうなっているのかがちょっと分かりにくい空戦模様も、"主観的・断片的にしか捉えられない状況"の表現としてそうなっているのだとしても、微妙に徹底されてないように思えてしまい。○たとえば中盤の目標を見失って無時間的な時間がながれるシーンで出てくる、照準などのないショットにしてもパイロットの視点からそう見えているというよりは、第三者的な視点が導入されているように思えてしまい、「なんかもう少しやり方がなかったのかな」と。
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■そのほかの機械について■
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多少不満はある。○その不満は趣味的なもので、作品の出来をそこねるものではない。大体が映画のカラーに合わない。▼言葉のやりとりを少なくした映画版『ダンケルク』のカラーに合わなかったからだろうか、『本ケルク』で語られたような砂が入り込み故障してしまう通信機などといった描写はなく、ダイナモとの通信関係のゴタゴタや浜がなぜああも無防備だったのかのドタバタ(浜の重高射砲が命令伝達の齟齬で壊されたため。詳しくは■出典■③に書いた。)今作では後景に追いやられるか、ほとんど描かれなかったし。
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▼独軍機の活躍は兵や艦を直接おそうことにとどまり、『本ケルク』で結構に紙幅をついやされた⑰英仏海峡の主なルートへパラシュート投下された機雷の敷設といったさまは拝めなかった。(呉港に機雷のバラ撒かれるさまをえがいた『この世界の片隅に』はその点でオタク心をくすぐられた。)
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▼なので、⑰'前年39年にロンドン在住カナダ人学者チャールズ・グッドイーヴ(英国空軍爆撃機軍団の将来の司令官アーサー・ハリスが科学を当てにしようとするチャーチルを嫌悪する一方で、研究開発部を支持しつづけたチャーチルが支援した者のひとりだそうだ)により開発された磁気機雷の無力化方法(ダブルL掃討法。)と船への防護策{消磁(デガウシング)}、そのダンケルク作戦などでの実用もまた、映画『ダンケルク』では描かれなかった。
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▽レヴィーンが伝えるところによればイギリスは、24時間体制で働くチームの手によりさまざまなイギリス船舶400隻を3日で、つづく数日でさらに千隻をデガウシングし磁気機雷の反応しないからだにし。 そして、長いケーブルを牽引させた二隻の小型船を平行に航行させケーブルに電流を流しそこへうまれた広い磁場により機雷を起爆させるダブルL掃討法により、40年2月から実戦投入以後三ヶ月で300発近くの磁気機雷を無力化した。
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○⑰''映画『ダンケルク』に登場した実在船・外輪船プリンセス・エリザベス号も、ダイナモ作戦開始直後に四度の機雷排除をこなした商船だった。(おなじ任務に当たっていた別の三隻は機雷により沈んだと云う)
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▼⑱「どんな兵士にもできて、生産的だったこと」だと云う"廃棄トラックによる応急桟橋づくり"も、映画のカラーとしてはたぶん主役らが気づかぬ間に音もなく完品ができあがってるほうが良いのだろうけど(オランダ商船とかと同じように)、せっかく実物を並べたのだから、いかにして並べたのか(潮に流されたりしつつも留めおおせた試行錯誤)を動画として映してほしかった(。これについては特典映像のメイキングに期待したい) 
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▼壁に空いた穴のふさぎかたも、平々凡々とした若者の恐慌状態だから作劇上はこれ以上の知見をのぞかせたらだめだろうけど、幾つかある沈没についてはその対処としてもう少しなにかあってもよいのではと思った。(『本ケルク』では沈没への対処はとくに記されていないが、⑲砲塔に空いた穴を靴下を詰め埋める戦車兵や、⑲'ドイツ兵によるいぶり出し攻撃にたいして建物の隙間をキルトで埋めて煙の流入を防ぐ歩兵などが紹介されている。
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⑲'’工兵隊が知恵をはたらかせて50人がかりで即席いかだを作って自力帰還をしようとする者も映画には登場しなかったが、これは映画の一様な人物観にそぐわなかったからかもしれない)
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■出典集■
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引用・参照元はすべてジョシュア・レヴィーン著『ダンケルク(ハーパーBOOKS)』ハーパーコリンズ・ジャパン刊から。ぼくが持ってるのはkindle版なので数字もそちらを引いた。
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①"鋼鉄のヘルメットにカーキのロングコート、手にはライフル。(略)制服が少しだぶついていたかもしれないが、それはさほど珍しいことではなかった。(略)彼女が特別だったのは、イースト・サリー連隊の兵卒と結婚していたということだ。"7%位置No.6060中382  ①’"レグはフランス兵たちがイギリス兵の死体から剥ぎ取った制服に着替える姿を目撃している"75%位置No.6060中4495
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②"ひと眠りしてから眼を覚ますと、ヘッドコーンという場所に着いていた。「女性たちが私たちのために、居間にもパーティをひらきそうな勢いだった。彼女たちは紅茶、コーヒー、パンを手に、列車に乗り込んできた」"86%位置No.6060中5158  ②’"婦人会はジャムづくりとローズヒップ採集を、婦人義勇隊は移動売店と疎開支援を、市民助言局は福祉に関する指導をおこなった。"37%位置No.6060中2227
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③たとえば、"ウィリアムズは担架に横たわる先任軍曹を見た。彼の臀部は半分なくなっていた。「どうあっても離脱すると言っていたな、先任軍曹」(略)「望みどおりになって、よかったじゃないか!」"25%位置No.6060中1506 ③’あるいは、"大佐がやってきて、今そこで第三中隊がクロスカントリーランをしていたのを見たぞ、と驚いた様子で言った。ラングレーは黙っていた。というのも、大佐が見た中隊は――ラングレーの小隊が先頭を走って――最寄りの娼館に急いだだけだったのだ。"26%位置No.6060中1519
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③’’これなんてダンケルク版『バカ歩き省』だ。"初夏の厚さのせいで、睾丸が毛織ズボンと擦れて仕方なかったのだ。将校も兵士もひらけるだけ股をひらきながら歩いていた。「旗から見れば、ずいぶん滑稽な姿だったろうね」と彼は言う。"56%位置No.6060中3377
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③こうしたドタバタは、個人個人だけでなく戦況を大きく左右する大局にさえ見られた。ダンケルクがなぜああもやられ放題だったのか? その理由のひとつは重高射砲が破壊されてしまっていたからだが、壊したのはイギリス軍自身だった。
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"まず、ひとり目の将校が、撤退にそなえて負傷兵をビーチまで連れていけとメッセージを送った。が、ふたり目の将校は、そのメッセージをすべての兵士をビーチまで連れていけという意味に受け取った。(略)将校はアダム中将のまえで敬礼し、海外派遣軍の重高射砲はすべて使えないようにいたしました、誇らしげに報告した。"63%位置No.6060中3801
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④"ブレ=デューンの浜辺に横たわっていた死体の上着からはみ出していた。それは小さなドレスで、その兵士が娘に贈るつもりで手に入れたものだった。63%位置No.6060中3784  ④’"ある兵士のナップサックにはイギリスで売りさばくつもりの腕時計がぎっしり詰まっており、理髪店をひらきたがっていた別の兵士のナップサックにはバリカンがたんまり"63%位置No.6060中3780
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④’’"駆逐艦HMSキースの照準手イアン・ネザーコット二等兵は、兵士たちが乗船させようとして運んでくる犬の数があまりに多いことに驚き、そうした犬たちのほとんどを待ち受けていた運命に愕然とした。(略)「憲兵に撃たれ、海に投げ捨てられた」"63%位置No.6060中3770
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⑤※kindleの文字検索はフリガナは範囲外のようで、ちょっと見つけるのに手間取っている。
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⑥"ひと組目の死体には動揺しただけだったが、ふた組目を見たときには吐いてしまい、以来何年にわたって夢に見る羽目になった。(略)原因はふた組目の"不適当な様子"にあった。丸裸で、卑しめられ、膨れあがり、ねじ曲がったふたつの死体は、死よりもひどい何かを体現していた。"6%位置No.6060中311
[09/18 10:36] isbn479480542X
⑥’"二丁のブレンガンを肩にかけて運んでいたある伍長は、その負い革が肉を裂いて鎖骨まで達していた。"58%位置No.6060中3479 ⑥’’"ある将校は防波堤から船に飛び乗ったが、着地時に足をねじった。ほかの者が将校のブーツを脱がしてみると、足の骨がむき出しになっていた。"60%位置No.6060中3624
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⑥’’’"中尉は木甲板に身を投げ出した。耳をつんざく音が聞こえたが、それが爆弾の爆発音なのか、急降下する航空機の音なのかはわからなかった。(略)よろよろと立ち上がった私は地獄絵図を見た。辺り一面、血と肉が飛び散っていた。ほんの一〇秒前には知り合いだった男たちの体がばらばらになり、グロテスクな肉塊となって私の周囲を埋め尽くしていた……どうにかして照準手が横たわっていたところまで行った。彼の首と腹は切り裂かれ、手は吹き飛んでいた。"66%位置No.6060中3932
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⑥’’’’"爆発で皮膚がはがれた男たちがあたりを駆けまわる。船員の眼のまえを尉官が通り過ぎていった。それが尉官であることはヘルメットの記章からわかったが、顔からはわからなかった。もはやい訳がつかない顔になっていた"66%位置No.6060中3962
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⑥’’’’’87%位置No.6060中5222  ⑥’’’’’’"ダンケルクに到着したときには、一行の数はフェイン本人と部下九人にまで減っていた。そこにたどり着くまでにいろいろなものを目にしていた。自らの血を喉に詰まらせて死んでいった将校。肩からかけていた弾薬帯が曳光弾によって点火し、爆散した下士官。フェインは靴擦れの激しい痛みと腕の傷に苦しみ、食事はほとんど喉を通らなくなっていた。"56%位置No.6060中3368
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⑦"大隊と一緒に徒歩で行進する者がいれば、単独で歩く者がいた。トラック、馬、トラクター、自転車で移動する者もいた。乳牛に乗って移動する大胆なグループも目撃された。"7%位置No.6060中373
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⑧"エドワード・ワトソンは別の家の地下室で、生まれて初めてワインを味わっていた。(略)トイレに行きたくなってくると、厄介な状況になった。トイレは屋外にあり、外は迫撃砲の雨が降っていたのだ。(略)ドアをあけると、フランス兵が便座に腰を下ろしたまま死んでいた。ワトソンはやむなく屋内に駆け戻り、部屋の隅で用を足した"49%位置No.6060中2926
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⑧’"パーシー・ビートンはフランス軍が使っていた宿舎を掃除しなければならなかった。「そこらじゅう排泄物だらけだった」とビートンは言う。「フランス人は尻を手で拭いて、その手を壁になすりつけていたにちがいない」"24%位置No.6060中1399
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⑧’’"小隊はジンジャーブレッド製造工場の前を通った。すでになかに押し入ってる兵士もいて、アーウィンの部下たち(そのほとんどが何日も食事を摂っていなかった)もそれに続いた。兵たちはジンジャーブレッドの入った箱を分かち合った。一時間後、彼らは路肩にうずくまり、下痢の苦しみを分かち合っていた。"40%位置No.6060中2361
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⑨"プライアはこの二週間で初めてブーツを脱いで横になり――そして、かすかな気配を感じた。ふと上に眼をやると、ブーツを盗もうとしているフランス兵の姿が見えた"62%位置No.6060中3700 ⑨'"ある兵士はコーヒーかすを眼にこすりつければ、ずっと起きたままでいられることを発見した"57%位置No.6060中3422
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⑩、⑩'"イギリス軍の兵士は伝単をよくトイレットペーパー代わりに使った。あるいは、公式に作成された地図がほとんどなかったので、ダンケルクまで導いてくれる地図として活用した。"57%位置No.6060中3390
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⑩''"撤退について一番理解していなかったのは、当のイギリス兵たちであることが多かった。ずっとあとになるまで、自分たちがなぜ撤退しているのかわかっていなかった者もいた。(略)不品行に対する罰として移動しているのか、あるいは休暇がとれると考えていたかもしれない。(略)とりわけ混乱していた一部の兵士は、ダンケルクがスコットランドにあるとさえ思っていた"57%位置No.6060中3403
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⑪"ジョン・ウィリアムズは寡婦が切り盛りするノルマンディーのカフェでたいていの余暇を過ごしていたが、ひとつだけ不満があった。彼女は目玉焼きをつくれなかったのだ。「だからある日、厨房まで乗り込んで、つくり方を教えようかと申し出た」"24%位置No.6060中1438
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⑫、⑫’"ビーチに座っていたイギリス兵たちの小集団はまるでリゾート地で過ごしているかのように、日光浴をしながらトランプ遊びに興じていたと語る。ほかの兵士の話によれば、突然クリケットの試合を始める者がいたり、ビーチでオートバイのスタントを披露する工兵隊の隊員がいたり、馬の背の上で曲芸を演じる元サーカス団員がいたり"60%位置No.6060中3608
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⑫’’"熱心な絵描きコリン・アシュフォードは、沖に見える駆逐艦のスケッチを描いていた。"70%位置No.6060中4203
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⑫’’’"ビーチで集団礼拝に参加する者もいた。礼拝に集まった人々に向かって航空機が機銃掃射を始めたとき、ノーマン・プライアは賛美歌を歌っていた。「牧師がどうなったかはわからないけれど」プライアは言う。「私たちは散り散りになった。逃げ遅れた者は撃たれ、死傷者が出た」"70%位置No.6060中4224
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⑫’’’’"街にはもうビールが残っていなかった。しかし、そんな街にも売春宿はあり、兵士たちが大陸生活の味わい納めとばかりに列をつくり、辛抱強く待つ姿が見受けられた。ビーチの列と奇妙な対照をなす列を。"60%位置No.6060中3614
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娼館への面白い行軍模様のほかの事例として、③’も参照のこと。 余談だが、『本ケルク』で紹介される、このWW2で編成された第一次イギリス海外派遣軍に無断で配られお上の怒りを買った紙が面白い。それは映画『ダンケルク』で目をひいたドイツによる伝単とはちがうもので、身内(英国軍人)によりそれも義信をもって描かれたものだった。内容は下記の通り。
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"モントゴメリーは病気の予防は陸軍の仕事だと感じていた。兵士が病気にかからないようにコンドームを購入可能にすること、性交渉後に体を洗える"予防部屋"を設置すること、兵士に現地薬局でコンドームを購入し、公認の娼館の場所を尋ねられるくらいのフランス語を教えること。第二軍団長のアラン・ブルック中将はこの覚書をわいせつ物扱いしたが、大変有意義なことに、覚書が撤回されることはなかった。"26%位置No.6060中1540
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⑫’’’’’"逃げることをあきらめる者もいた。そういう者は"砂丘の住人"と呼ばれた。彼らは穴を掘り、トタン板や拾ってきたがらくたで覆って、砂のなかにささやかな家をつくった。"70%位置No.6060中4224  ⑫’’’’’’"砂浜では、何日も食事を摂れていないせいで平常心を失った兵士たちが車座になり(略)想像のナイフと想像のフォークを使い、想像の食べ物を味わっていた。"61%位置No.6060中3629
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⑫’’’’’’’"ヘルメットの革ひもを食べようとする兵士の姿もあった。"61%位置No.6060中3629  ⑬34%位置No.6060中2049 ⑬’34%位置No.6060中2051
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⑭"攻撃の合間にビーチに満ちる音は、電線の上を吹き抜ける風の音にも似た小さなため息だった。これは実際には負傷した兵士のうめき越えだった。歌が聞こえてくることもしばしばで、ダンケルクで人気があった歌は《ああ、わたしは海辺が大好き》《ぼくたちはジークフリート線に洗濯ものを干しに行く》《三〇〇人の男、砂丘を行く》(イギリスの童謡《ひとりの男、刈りに行く》の節に合わせて)などの皮肉なものもあった。愛国歌で人気があったのは《いつもそばにあるイギリス》《峠のわが家》で、
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一方フランス兵は《ラ・マルセイエーズ》を歌っていた。"77%位置No.6060中4629
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⑮"リールに到着した第一七飛行隊のハロルド・バードウィルソンは暗い発見をした。ドイツ兵が緊急脱出したパイロットを攻撃していたのだ。「軍隊精神も戦争のルールも、第一次世界大戦の時とは明らかに様変わりしようとしていた」と彼は言う。パイロットたちはこれを聞いて動揺し、憤慨した。バードウィルソンはそんな彼らを見て、降下中のパラシュートはなんとしても守らなければと肝に銘じた"79%位置No.6060中4731
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⑮'"ドイツ空軍パイロットの戦いぶりがフェアではないという認識がイギリス空軍パイロットたちのあいだに広まっていった。ビーモントはドイツ兵が故意に民間人を攻撃しているのを目撃した。「避難民や横転した車、死んだ馬で道路をふさいでおけば、連合軍の予備兵力が前線に到着する時間を遅らせるからだ」"79%位置No.6060中4723
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⑮''"五月二六日、グッドウィン砂洲の沖合で、親友のジョニー・ウェルフォード空軍中尉が味方のイギリス軍駆逐艦に撃墜され、命を落とした。彼は緊急脱出した。パラシュートが出たのにひらかず、そのまま死んでしまった。"81%位置No.6060中4858
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⑯84%位置No.6060中504
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⑰63%位置No.6060中3809 ⑰'64%位置No.6060中3818 ⑰''74%位置No.6060中4429
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⑱"どんな兵士にもできて、生産的だったことは、トラックで桟橋をつくることだった。(略)乗り捨てられたトラックを海岸線まで運転していき、そこで土嚢を満載してタイヤを撃ち抜く。ボンネットから後部までをひとくくりにし、屋根の上に板をのせて歩道をつくる。"70%位置No.6060中4205
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⑲'ドイツ兵によるいぶり出し攻撃にたいして建物の隙間をキルトで埋めて煙の流入を防ぐ歩兵などが紹介されている。  ⑲43%位置No.6060中2599 ⑲’56%位置No.6060中3352
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⑲''"ハリデイは五〇人の工兵隊員とともにブレ=デューンのビーチでいかだをつくった。拾ってきたロープでトラックの床板と浮力のあるガソリン缶を結びつけたのだ。"61%位置No.6060中3633 この行動にはひどいオチがついていて"二日間せっせといかだをつくったところで、海軍将校からすぐに計画を中止するようにと命じられた。「われわれが諸君に望むことは」と将校は言った。「海に向かってできるだけまっすぐの列をつくり、そこに並んでいることだ」"同
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ただ、そうした試みがまるで成功しなかったかというとそうではないのではと思う。"イギリス海峡で最も頼りなかった輸送手段は、蒸気ヨット・キラーニーの船長が目撃したものだろう。なんと、フランス人将校一名とベルギー兵二名が一枚のドアに乗ってイギリスまで行こうとしていたのだ。この三人の乗客のあいだで、ワインの大瓶が六本、ぐらぐらと揺れていた。"75%位置No.6060中4534
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■■関連本も読んだので、あれこれ改稿した。▼これまでは、途中でミスを見つけると、書く側として直すのが面倒だというのが問題だった。▼今回の書きかたでは、字のサイズや色を変えたりだとかページ内ジャンプを作ったりだとかできないサイトでこういうのを書くのは(より一層)読みにくいという問題もでてきそうだと思った。

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