マリー・アントワネットに別れをつげて [DVD] - 木下 夏輝さんの感想

[05/19] 木下 夏輝
ひとりの女性の中身が徐々に、そして決定的に抜けていく物語。沈みゆく船の底にネズミが穴を開けたように、斜陽の王朝、黄昏の王妃、そして王妃を思慕する朗読係もまたネズミに怯える。彼女の中身に実体はなかったのか、否か。それを見届ける鑑賞体験となる作品。彼女にはどのような男根も意味がなかった。しかし彼女に実体のある中身を書き込むには男根が必要だった。宮殿を離れられなかった彼女は、王朝と共に沈みゆく他ない。ああ儚い。
マリー・アントワネットに別れをつげて [DVD]

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